Aiロボティクス、2026年3月期本決算を受けて、大暴落となりました。
SNSなどでは、
- 社長に騙された
- 詐欺なのでは?
- 終わった…
といった厳しい声が目立ちました。
たしかに、今回の決算は短期目線で見ると、かなり嫌われやすい内容だったと思います。
売掛金の増加、M&Aによる資金負担、店頭展開へのシフト、謎のロボットの出現、そして市場の期待値とのズレ。
これらを見て、不安になる投資家が多かったのも理解できます。
けれども私はこの決算をみて、「多くの個人投資家が見ていた世界と、社長が描いている世界に乖離があるな」と感じました。
この記事では、Aiロボティクスの決算について、
- 短期投資家が気にしているポイント
- 長期投資家として見ておきたいポイント
- 私が「まだ終わっていない」と考える理由
を、主婦投資家の視点で整理していきます。
この記事を書いた人👉元事業主の主婦投資家。昨年の投資実績は+106%。キオクシア・米国株などを中心にグロースも少し触っています🪴
Contents
Aiロボティクスの株価が暴落した理由
Aiロボティクスの株価が大きく下落した理由は、とてもシンプルだと思います。
短期目線で見ると、今回の決算は「売られやすい材料」があまりにも多かったからです。
具体的には、
- 社長は強気な発信をしていたものの、通期目標は未達だった
- キャッシュフローへの懸念が残った
- 今後の増資懸念が意識された
- 店頭シフトに伴う追加投資が必要になりそうだった
- 1Qは赤字予想だった
- 自己資本比率が10%程度まで低下する見通しが示された
- 説明会で登場したロボットの完成度に不安を感じた人もいた
といった点です。
もちろん、これらをどう評価するかは投資家によって分かれると思います。
けれども、少なくとも短期目線で見れば、「売られない理由がない」と言っても過言ではない内容だったと感じます。
期目線で見れば、売られない理由がないと言っても過言ではないほどです。
短期投資家が見ている世界
短期トレーダーが描いていたストーリーは、おそらくかなりシンプルだったと思います。
- 決算で通期目標を無事達成する
- 強気な今期予想が出る
- 株価は今期予想を織り込みにいく
- 社長発信への期待感も加わり、短期で上昇する
こういった流れを期待していた人も多かったのではないでしょうか。
けれども、現実はそうではありませんでした。
実際に出てきた決算は、
- 通期目標未達
- 1Q赤字予想
- 自己資本比率低下の見通し
- キャッシュフローや増資への懸念
- 長期投資家でも判断が分かれる内容
という、かなり難しいものでした。
つまり、短期で株価が上がるシンプルなストーリーは崩れてしまいました。
だからこそ、短期トレーダーにとっては、いったん投げるしかない状況になったのだと思います。
長期投資家が見るべき世界
ここからは、この決算を長期目線で読んだ私の個人的な見解になります。
私は今回の決算を、「終わった決算」というよりも、会社のフェーズが変わった決算として見ました。
もちろん、財務面のリスクや増資懸念がないわけではありません。
ただ、社長の発言や2029年3月期の目標から逆算すると、今回の投資はかなり一貫した経営判断にも見えます。
この決算を読んだ私の印象は、
- 社長は一貫して2029年3月期の売上・利益達成を見ている
- そのために必要な経営判断をした
- 成長ストーリーは変わっていない
- 財務リスク・増資・資金ショート懸念はゼロではないが、現時点で過度に悲観する段階ではない
といったものでした。
①店頭展開へのシフト
今回やたら投資額が大きかった主因は、EC→店頭へのシフトです。
けれども、龍川社長も説明していましたが、化粧品業界においてそもそもECの比率は全体の8.8%しかないということです。
私自身もそうだし、多くの女性が同様だと思いますが、化粧品って、使用感や香りの好みが大きいし、ハズレを引いてしまった時の肌へのダメージを考えると、テスターを触らずに購入するのは難しいです。
つまり、店頭展開は単なる販路拡大ではなく、「化粧品という商材の特性に合わせて、より大きな市場を取りに行くための転換」だとも言えます。
また、龍川社長の2029年3月期の目標の規模から考えると、市場全体の9割を占める店頭へのシフトはいずれ必ず必要なフェーズが来たものです。
ですから、2029年3月期を見越して先手で手を打ったという戦略は、私は正しい経営判断だと感じました。
②BJCのM&Aによるシナジー効果
BJC買収によるシナジー効果は以前の記事で詳しく書きましたが、シナジー効果について今回の決算でより私の中で確信が深まったと感じました。([🔗AiロボティクスのM&Aは成功するのか?成功への3つの条件とリスクを投資家目線で解説])
それは、AiロボティクスがEC中心の販売から、卸・店頭・サロンチャネルへ広げようとしているのであれば、BJCが持つサロン専売の営業のスキルや人脈はとても役に立つものだとも感じました。
BJCが持つサロン専売チャネルの営業力や人脈は、Aiロボティクスにとってかなり重要な資産になると感じましたし、逆にBJCにとってAiロボティクスのECとSNSマーケスキルはまた大きな資産になると感じます。
③売掛金爆増問題は大丈夫?
この売掛金爆増問題ですが、対前年比で比較すると、かなり刺激的な数字に見えます。
ただし、今回の決算では「ECから店頭・卸へ販路が広がっている」という前提を入れて見る必要があります。
Q2から時系列で整理すると、売掛金だけが暴走しているというより、売上の拡大に伴って売掛金も増えている構図に見えます。
売上と売掛金を整理すると👇
| 時点 | 売上 | 売掛金 | 売掛金÷売上 |
|---|---|---|---|
| Q2 | 105.4億 | 24.4億 | 23.2% |
| Q3 | 188.5億 | 48.3億 | 26.1% |
| Q4 | 293.6億 | 73.3億 | 25.0% |
増加率で見ると👇
| 時点 | 売上 | 売掛金 |
|---|---|---|
| Q2→Q3 | +75.9% | +97.9% |
| Q3→Q4 | +58.3% | +51.7% |
となります。
対前年比で見ると、卒倒しそうなレベルの爆増です。
けれども、Q2以降の推移で見ると、売掛金÷売上はおおむね25%前後で推移しています。
つまり、卸比率が上がったことで売掛水準が一段切り上がったものの、その後は一定の水準で推移している、と見ることもできます。
もちろん、売掛金が増えている以上、注意は必要です。
ただ、現時点では「売掛金だけが暴走している」というより、「販路構造の変化に伴って売掛金の水準が変わった」と見る方が自然なのではないかと感じました。
ただし、これはあくまで「店頭でしっかり売れて、回収が滞らないこと」が前提です。
そのため、今後の決算では、売上成長だけでなく、売掛金の回収状況・営業キャッシュフロー・在庫水準をセットで確認する必要があると、私は考えています。
私が「まだ終わっていない」と考える理由
さすがに私も、短期ですぐに株価が戻るとは考えることはできません。
けれども、Aiロボティクスは終わった会社なのか?それとも2029年3月期に向けたストーリーは継続なのか?という視点で見れば、私はまだストーリーは継続しているとみています。
その理由は、
- 龍川社長の見ているのは、あくまで2029年3月期であること
- 事業モデルがその目標に向かって変化をしていること
- 決算書は決してきれいではないけれど、必死にもがきながら成長している姿が見えること
です。
私がこれまで見てきた決算と龍川社長の発言から考えると、一貫して「2029年3月期」を見ています。
そこに向けて、必要な手を打ち続けている、という印象です。
2026年3月期は、将来を見越した上で、EC中心から店頭卸へと販路を拡大しなければならないフェーズに入ったがために、一旦決算書がぐっちゃぐちゃになっている状況と、私は受け取りました。
無論、短期的な株価を気にして、投資を先送りにし、営業利益を達成するという手も打てたでしょう。けれどもそれをやらずに、正直に未達で投資に回した姿勢を私は逆に評価したいです。
事業をやっていれば、想定外も何度も起こりますし、方向転換をしなければならいことなんてザラにあります。
けれどもそこで、向かうべき方向に向けて方向転換をすることは、いつでも誰でもできる訳ではありません。
きちんと、堂々と、謝罪をし、説明をした龍川社長の真摯な姿はとても印象的でした。
もちろん、説明したからすべて許されるという話ではないし、誠実だからといって成功する訳でもないけれど、私は評価したいとは思いました。
今後のリスク
ただし、リスクがない訳では全くありません。
- 売掛金爆増問題を乗り切れるか?
- M&Aの財務負担は大丈夫か?
- 粗利を維持できるか?
- 資金ショートはないか?
こういったみんなが警戒しているポイントがあるのは、私自身も重々承知しています。
私自身は、最悪ゼロになっても笑っていられる範囲の資金で保有しています。だからこそ、短期の値動きではなく、龍川社長が描いている事業の変化を見守るつもりです。
キオクシアの爆益に守られているからこそ見守れる、というのも正直あります。笑
また個人的な印象としては、短期ですぐに株価が本格回復するのはかなり難しい局面だと見ています。(特に短期信用取引は、値動きだけでなく需給やトレンドも含めて難易度が高いので、ここでの売買は避けた方が無難と思います。)
半年以上動かないのを重々承知した上で、日経平均やアメリカ株の上昇を横目に見ながら、それでも握っていられるか?機会損失ではないか?といった部分も、投資家としてはリアルなリスクだとも思います。
【結論】終わったのではなく、見方が分かれる決算だった
今回のAiロボティクスの決算は、短期的には失望されやすい決算でした。
- 通期目標は未達
- 1Qは赤字予想
- 自己資本比率の低下見込み
- 売掛金やキャッシュフローへの懸念
短期投資家だけでなく、長期投資家ですら売りたくなる理由は、十分にあったと思います。
けれども、長期目線で見ると、会社が次のフェーズに進もうとしている途中にも見えます。
なので私は、「終わった」というよりも、「この成長局面を乗り切れるかどうかを見る段階に入った」と捉えています。
なのでここからは、
✔️店頭での様子をチェック
✔️新商品の売れ行きや内容をチェック
✔️決算書は引き続き数字をチェック
✔️株主総会に行って、生龍川社長をチェック
という感じです🪴
株価は…しばらく見ない方が幸せでしょう。笑
☑️投資判断に自信がない方は…
今回のような決算暴落では、SNSの雰囲気や株価の動きだけを見ると、どうしても判断がブレやすくなります。
だからこそ、決算書の読み方や企業分析の基礎、市場参加者の心理やチャートの見方を学んでおくことは大切だと感じています👇
[🔗私はここで投資の基礎を学んだから、昨年の成績が+106%になりました]※アフィリエイト広告を利用しています
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余談ですが…
決算記事が割り込んでしまったので、更新予定を変更しました🙏
次回は予定通り、「他人に嫉妬してしまう…のをやめる方法」についてお届けします☺️
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